ウェディングブーケについて

またまた海外からのお問い合わせで、「キャスケードブーケを教えて欲しい。」とのこと。

このようなお問い合わせをいただくと毎回悩むのですが、ホルダー(ブライデー)を使ったキャスケードブーケを教えるので良いのだろうか、と。

と言いますのも、国によって違いはありますが、ブライデーで作るウェディングブーケよりハンドタイドブーケの方が一般的だからです。

 

カラーのクラッチブーケ
カラーのクラッチブーケ

 

その理由は、いくつかあると思います。

・ハンドタイドブーケの方が早く簡単に作れるから(作り手からすると)効率が良い

・ハンドタイドブーケの方がより大きくてダイナミックなデザインが可能であり、ナチュラル感がある

 

ウェディングブーケ
ホルダーで作るウェディングブーケ

 

ホルダーで作るブーケの方がよりスキルが必要なので、あるレベルに達するまでに時間がかかります。

そんな大変なことしなくてもいいではないか!という国民性もあるので、悩むわけです。

 

日本では、ひと昔前までワイヤリングブーケが主流でしたが、あるオランダ人デザイナーさんも言っていたように「試験課題でしか残らない。」と。制作過程に多くの時間と労力が必要ですし、水が下がるリスクもありますし、一定レベルまでたどり着くのに努力と時間が必要だからです。

まぁ、日本人の気質からすれば、より高度なスキルが必要とされ、難しく、忍耐と努力の積み重ねによって達成できることに喜びを感じる、、そんな国民性には合っていると言えば合っているのだと、私は思いますが、今の日本のウェディングシーンでは、ホルダーブーケが主流ですし、近年は海外サイトの影響でハンドタイドブーケの人気が上昇しています。

 

ホルダーで作るウェディングブーケ
ホルダーで作るウェディングブーケ

 

ホルダーで作るウェディングブーケも、ワイヤリングテクニックを組み合わせれば、よりダイナミックなブーケが作れますし、ハンドタイド風に見せる作り方もありだと私は思っています。

また、ハンドタイドブーケもフレームを使って作れば、何も茎を逆さまに組まなくても良いとも思うのです。

 

クレッセントブーケ
フレームを使ったハンドタイドブーケ

 

これを理解していただくために、集中レッスンを行った場合、最低でも丸三日はかかります。

自分のものにしていただくには、さらに積み重ねて練習していただく必要があります。

それ以前に、そういったことが必要と思うかどうかですが。

 

いずれにしましても、せっかく飛行機代と宿泊代をかけて来てくださるのですから、ご自身のこれからに一番必要なことをお伝えしたいな、といつも思っています。